積み上げが成果に変わる瞬間

「さて、今月はどうしようか。」

10月までで、リバウンド分はしっかり取り戻した。
ここからは、当初の予定どおり、月−1kgのペースに戻すだけ。
ゴールまでの道筋が見えてきた今こそ、無理せずに続けることが大事だ。

ここで負荷をかけすぎると、また揺り戻しがくる。
だから今月は、余計なことをせず1kgを積み重ねる。
大きな変化ではなく、確実な一歩を刻む月にしたい。


1kgという数字の意味

9月と10月は、それぞれ−2kg。焦りと奮起の中で、とにかく落とすことだけに集中してきた。
そのおかげで、なんとか計画通りの地点まで戻ってきた。

1kgという数字は、見た目にはほとんど変化がない。
周りからも気づかれにくいし、写真に残してもわかりづらい。
けれど、脂肪1kgの重さは確実だ
自分の体に積み上がる負担を思えば、この1kgは軽視できない。

そして今の段階では、あと−1kgを2回積むだけで目標に届く。
派手な進み方は必要ない。ここからは「計算通りの小さな数字」を、きちんと刻んでいくだけだ。


工夫を増やさず、深める

焦ると、どうしても新しい工夫を探してしまう。
新しい運動、新しい食事法、新しいサプリ…。
だけど、このタイミングで必要なのは、新しい武器を増やすことではなく、今ある手札を確実に使うことだ。

・摂取をちょっとだけ抑える
・消費をちょっとだけ増やす
・その両方を同時にやる

これだけで十分だし、実際にここまでやってきた。
たとえば夜の白米を少し減らして、具だくさんの味噌汁に置き換える。
そうすれば満足感は残るし、翌朝にはお腹が軽くて動きやすい。
その流れで自然に散歩や買い物に足が伸びれば、それがもう「消費を増やす工夫」になっている。

シンプルでいい。むしろシンプルなほど、毎日の再現性が高まる。


マイナスの感覚がついてきた

ここまで続けてきたことで、不思議な感覚が身についてきた。
「今日はこのくらい食べすぎたから、夜に調整すればいい」
「今日はよく動いたから、少しくらい食べても帳尻は合う」

もちろん正確な数字ではない。
けれど、だいたいの収支が感覚でわかるようになったのは大きな進歩だ。

数字を細かく計算しなくても、赤字と黒字の境目をイメージできる。
この感覚は、ただの知識や机上の計算ではなく、毎日の積み重ねから生まれた実感だと思う。


日常に溶け込んだ調整

最初のころは「ダイエットをしている」という意識が常にあった。
食べるときも、動くときも、「これは痩せるため」と考えていた。
けれど今は違う。調整が、生活の一部になってきた。

たとえば、飲み物を選ぶときに自然と水やお茶に手が伸びる。
お菓子を食べるときも「今日は半分だけでいいか」と無意識に判断している。
そういう小さな選択の積み重ねが、結果的にマイナスを作っている。

意識して頑張らなくても、体重が少しずつ減っていく
この感覚を持てたことが、11月のいちばんの収穫かもしれない。


「自分でやれている」感覚

AIへの記録は今も続けている。
けれど、やり取りの内容は変わってきた。

以前は「この方法でいいですか?」と聞くことが多かった。
今は「今日はこれくらいできました」と報告し、翌日の判断材料にしている。
つまり、AIに相談する割合は減り、自分で決める比重が増えた。

こうなると、続けることが[義務から確認作業]に変わる。
その違いは大きい。習慣は崩れにくくなるし、もし崩れても戻しやすい。
「自分でやれている」という感覚こそが、次につながる自信になっている。


予定どおりに進める月

11月は、「取り戻す」のではなく「予定どおりに進める」ための1か月だった。
新しいことは加えず、むしろ今ある習慣を繰り返し、自然に調整していくことを大切にした。

それで十分だった。
それが大事だった。

あと1kg。
そして、もう1kg。
それで、1年間の目標は完成する。
大きな変化はもういらない。ここからは、確実に刻むだけだ。

だいたいAIダイエット メインストーリー